第7回 平成19年9月8日(土) 16:00〜18:00

講話1 ワインと香り
講話2 香りの図書館(Sweet Smell8・9月号参照
講話3 第41回味と匂学会参加報告
検査 スティック型嗅覚検査
実技 消毒用エタノール
(エタノール50mlにリトセア8滴、ペパーミント4滴、ラベンダーアングスティフォリア8滴)

▼秋葉氏 講義風景

秋葉氏 講義風景

▼実際に香りを嗅いだワイン

実際に香りを嗅いだワイン

▼製作風景

製作風景


■■ 講話1:ワインと香り ■■

ソムリエ・秋葉光宏氏 (ソムリエ秋葉 鹿児島市東千石町8-7 電話099-227-1133)

ワインの香りを嗅ぐには、まずグラスを斜めにして嗅いだ後、香りを鼻から出してもう一度確かめます。
1つのワインで多くて7〜8つの香りの形容を用いることもあります。以下に実例を示します。

シャルドネ : フルーティで豊満な香り。トースト・バニラのスモーキィな香り。ナッツの香り。
ソービニョン・ブラン : 青い草・芝、ピーマンなどの香り。ほんのり漂う煙の香り。
リースリング : 柑橘系の香りが際立つ。石油っぽい香りも特徴の一つ。
カベルネ・ソーヴィニョン : ブラックペッパー・シナモンの香り。熟成すると湿った土、コーヒー。
メルロー : 赤いフルーツを煮詰めた感じ(桑の実やジャム)。熟成すると肉のロースト臭。
ピノ・ノワール : いちご・さくらんぼ。熟してからは紅茶、トリュフ、動物臭など多彩。

セミナーでは準備した'91リープフラウミルヒ(ドイツ:白)を参加者全員で順番に嗅ぎました。
ワインコルク→キャラメルの香り ワイン→熟したリンゴの香り、と秋葉氏は表現されました。


■■ 講話3:第41回味と匂学会参加報告 ■■

医療従事者だけでなく、他学部・一般企業の研究者のための学会で、今回のアロマに関する主な演題は以下の如くです。

  • 起立試験時の自律神経応答に対するグレープフルーツの香りの効果
    →交感神経刺激・血圧上昇にて脂肪燃焼、体重減少きたす。
  • ミント及びラベンダー生葉の香気分析と自律神経活動への影響の解析
  • デスクワーク作業時におけるニオイが及ぼす代謝への影響
    →レモンは効果大、青葉は効果なし。
  • 嗅覚感受性における学習効果と有効期間
    →女性フェロモン臭・レモンでは学習効果が1日〜1W持続し、男性ホルモン臭・バラ臭では効果なし。

10〜20年前と比較すると、アロマ環境下におけるデスクワーク・作業能率改善の演題に加えて、最近はやはりグレープフルーツやラベンダーなどの自律神経系への影響(→脂肪燃焼)の演題が主流だと感じました。