■■ 第14回日本アロマセラピー学会 (H23/11月東京) ■■
参加報告:当院院長
- 精油の安全性と危険性
- 甲田 雅一 (東京警察病院感染制御対策室)
- 精油自体の毒性(日本中毒百科):ナツメグに幻覚症状、クローブ・ベルガモット・ライムに光過敏症。
精油主要成分の毒性(日本医薬品集、岩波理化学辞典など):カンファーに痙攣・意識消失、サリチル酸メチルに頻脈、チモールに細胞破壊、フェニルエチルアルコールに臓器障害など。
→セミナー参加者の中にペパーミント、ブラックペッパーの塗布にて皮膚発赤、灼熱感の経験があるという方がいました。また最近話題の違法ハーブとは如何なる物なのでしょうか。
- 精油の化学から見た安全性
- 三上 杏平 (ハーブ&アロマアドバイザー)
- 香粧品業界はRIFM、IFRAという組織団体にて品質管理、規制、安全確保を携えている。
→三上先生は著書にケモタイプ精油辞典、エッセンシャル総覧2007などがあります。
- 精神科としてのアロマセラピー
- 岩原 千絵 (成増厚生病院精神科)
- 13人のアルコール依存症患者に嗜好調査し、グレープフルーツが最も人気。他にイランイラン、サンダルウッド、クラリセージなど。イランイランはグルタミン酸に作用すると言われている。
→アルコールが遮断されると、グルタミン酸の分泌が活発になり興奮をきたしやすいと。
- 花粉症対策としてのアロマ
- 川口 健夫 (城西国際大学環境社会学部)
- ひのきは抗原性がより強い。セイタカアワダチソウは虫媒花なので花粉を飛ばさない。また免疫作用が強い精油はティートゥリー、ラベンサラ、セイヨウイラクサなど。
■■ 第14回日本アロマセラピー学会 (H23/11月東京) ■■
参加報告:レイライン代表 川畑 真希子先生
- 情動を動かす匂い
- 篠原 一之 (長崎大学生命医科学講座神経機能学分野)
- 胎児期、新生児期の匂い情動として、イランイラン(主成分:β-カリオフィレン)は黄体後期に特異的な作用があると→安全面より妊婦への使用時期はやはり妊娠中期からでしょうか。
- 心の問題とアロマ
- 小森 照久 (三重大学精神看護学講座)
- ストレスによって落ちた免疫機能がチュベローズ、ラブダナムの香りで回復する。ちなみに免疫機能は弱いストレスで上昇し、強いストレスで減少する。
この後、野球部の高校生をモデルにスポーツアロママッサージを実践頂きました。使用した精油は前回と同様でした。
通常のマッサージよりも施術中の触感、施行後の関節可動などは従来の方法(非アロマ)より優れているようだと感想を述べていました。