Sweet Smell 2・3月号

私がにおいに関心を持ち始めたのは、15〜16歳の時期です。思春期の私は、香水の匂いに大人の女性というものを感じ、衝撃を受けたのを覚えています。

私も素敵なレディーになりたくて、甘い匂いのするリップを買い、シャンプーに気を使い、フレグランスをつけるようになりました。

当時は、どんな時でもいい香りが漂っているのが大人の女性なんだと思っていたのですが、ある男性とお食事をした時のことです。「ちょっと匂いが強いね」と言われ、顔から火がでるような恥ずかしい思いをしました。

この時初めて、香りにも“香害”があるのだと知りました。食事の席はもちろん、狭いエレベーターの中や職場でも強い香水の匂いは他者に不快な思いをさせ、仕事の意欲をそぐように思います。真の大人の女性とは、場所を考え周囲の人への配慮を出来る人なのだと35歳にして感じています。なので、今では主人とのデートのときにほんの少し香る程度つけるようになりました。

精油の香りは、自然でいい香りなので飽きませんし、効能もあるとなれば一石二鳥なのですが、香水同様、強い香りは好まれませんので、自宅でも病院の待合室でも程よい香りとなるよう心掛けています。私個人の香りについてのよもやま話でした。

江川さおり

匂い・香りに関して興味を持ち、それに関する活動までしているとニオイというものに非常に敏感になってくるのだということを実感しています。

数年前までは気にも留めなかったキンモクセイ、菜の花など、歩いている最中に花を見つけると、わざわざその香りを嗅ぎに行く自分がいます。愛娘にも乳児の頃より(現在3歳)、事あるごとに花の香りを嗅がせていたためか、最近は私がいない場でも花の香りを積極的に嗅いで感想を述べるそうです。これも立派な情操教育の一つで、匂いの教育すなわち嗅育?でしょうか。

においの学術誌にてサクラの花の香りはなかなか判らないと記述してあったので、この春は懸命に娘とともに嗅ぐことでしょう。

この数年で匂いの好みも変わったようで、毎日、外来待合室でディフュザーにて香りを流しているせいか、最近になってイランイランを好きになりました(自分としては石鹸のような香りに感じます)。

嗅ぎ方は一気に吸い込むより、ゆっくりと吸い込む方が、やはり香りを感じやすく、また心地よくもあるようです。家内のフレグランスの香りにも敏感になりましたが、そのうち香水を嗅いだだけで、ブランド・商品名を言い当てるくらいになるのでしょうか…。

江川雅彦